「子どもを亡くした、あの日から」
さっきまで私のお腹の中にいたはずの命が、突然、消えてしまいました。
あの日を境に、私の世界は一変しました。
襲ってきたのは、言葉では言い表せないほどの強烈な罪悪感。
「自分が生きていること」さえ、自分自身で許せなくなってしまったのです。
- 「どこで間違えたんだろう?」
- 「私はこの子に、何一つ幸せをあげられなかった」
- 「痛みだけを与えてしまったのではないか……」
そんな問いが、頭の中を何度も何度も駆け巡りました。
もし私が母親じゃなかったら、あなたは今頃、どこかでケラケラと笑っていたんじゃないか。
そう思うと、申し訳なくて、胸が引き裂かれる思いでした。
好きだったはずの「子どもの声」が、痛みに変わった日
私は元々、子どもが大好きでした。
その想いが高じて、保育士の資格も取りました。
けれど、あの日を境に、あんなに愛おしかったはずの「子どもの声」が怖くなってしまったのです。
街中で子どもの声が聞こえると、無意識に道を避け、電車の車両を変える。
そうせずにはいられないほど、私の心は脆くなっていました。
子どもを見て、涙を我慢できるようになるまで
同じ車両に、普通に乗れるようになるまで
気がつけば、何年もの月日が流れていました。
あれから10年。
今でも、子どもたちの笑顔を見ると、嬉しくて癒やされる反面、心のどこかがチクっと痛むことがあります。
それはきっと、一生消えない、私があなたを愛した証なのだと思います。
私は改めて、亡くなった子供に伝えました。
「ごめんね」と、涙ながらに。
すると、不思議な感覚に包まれたのです。
どちらが母親か分からないくらいの、大きな温かさが、私を優しく包み込んでくれました。
その時、実感しました。
「ああ、あなたはこんなにも強くて、優しい子だったんだ」と。
あなたの代わりに、私がつないでいく
あなたがこの世に送り出す予定だった、たくさんの優しさと温かさ。
それは今、私が引き継ごうと決めています。
あなたほど上手にはできないかもしれない。
けれど、あなたの分まで、私は誰かに優しさを手渡していきたい。
空の上から、そんな私の姿を見ていてくれたら嬉しいです。
